トップジャーナリストは「驚愕」の報酬……スペインサッカーその理由とは
元サッカー日本代表・岩政がジャーナリストに逆取材-3
リーガ、トップジャーナリストの年収は億単位
小澤 だから信頼関係を築けるように、僕たち記者、メディア側ももうちょっときちんと仕事に取り組んでいかなきゃいけませんよね。スペインだと、いま紙媒体は売れていないし新聞も紙の発行部数が落ちているんですけど、デジタル部門での伸びがすごくて、どこも儲かっているんですよ。全世界に売れるので。たとえば私もデジタル版を定期購読していますが、スペインのスポーツ紙なんて世界的に売れるようになっています。だから潤っている。あとトップのジャーナリストって、元プロ選手がジャーナリストをトップレベルでやっているわけじゃないんですよ。ジャーナリストととして大学でジャーナリズムを専攻して勉強をしたり、専門性を持った人だったりが、サッカーのことも勉強してトップジャーナリストになる。で、そういう人たちの年収って億単位なんですよ。本当の話。
岩政 えーー!
小澤 CMにも出ますしね。実はスペインはラジオが一番大きいメディアです。民放が4、5局あるんですが、毎晩0時から1時半までスポーツ番組をやっていてそのうちサッカーが1時間くらい。討論番組も必ずあって、トップジャーナリストは看板MCとして億単位で引き抜かれていったりする。すごい世界です。だからそれくらいジャーナリズムの価値を高めていきたいな、とは思うんですけどなかなか難しいですよね、今の日本では。
岩政 でもちょっとは変わってきましたか? 昔より……
小澤 そうですね、ちょっとは。もともとサッカーって日本の中で一番フリーランスが多い競技で、代表戦も含めて自分の名前だけで、自分の腕一本で生きてる人たちが多い。その人たちにはやっぱり覚悟や責任感があります。署名入りの記事は増えてきているし、ネットメディアでも署名がなければ読まれないような風潮も出てきましたからいい傾向にあるんじゃないですかね。
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